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お知らせお知らせ

2020.09.17コラム「探究の息吹を聴く」

※本稿は長野県教育委員会が編集発行する『教育指導時報』9月号に副園長が寄稿したものです。(p.8〜p.11)

特集:資質・能力を育む探究的な学び

タイトル「探求の息吹を聴く」

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【育ちの伴走者として】

新型コロナウイルス感染症の拡大は、様々な場面で私たちがこれまで握りしめていた「当たり前」を疑い、見直す絶好の機会となっています。今、あらゆる分野でこれまでの常識を見つめ直し、本来の目的・役割を果たすための改革に取り組む動きが広がっています。それに対して、残念ながらそれができない旧態依然としたビジネスモデル、企業は次々と廃業に追い込まれています。

教育界を見渡してみると、大学および高校教育の対応は非常に早く、各校の特色を活かしつつ創意工夫をこらした方法が様々に展開されているようです。その中で慶應義塾大学環境情報学部(SFC)の学部長が、コロナが発生してから直ちに学生へ向けて出した端的なメッセージが話題になりました。

「家にいろ。自分と大切な人の命を守れ。
SFCの教員はオンラインで最高の授業をする。以上」

そしてその言葉通り、これまでの方法にとらわれない授業を展開し、学生にとって良好な教育・学習環境を維持しています。もちろんオンラインシステムや端末を活用することは必ずしも万能ではありません。一方的に大量の情報を提供できるネット配信授業は、学習者の個別性を無視し、時としてその情報量が暴力性を帯びることすらあるでしょう。またオンライン故、その内容に応答性が欠如してしまう事も危惧します。しかしこの機会は教育のあり方とその本質を見つめ直せる、またとないチャンスです。

私が副園長を務める認定こども園 芙蓉園でも、二つの視点から昨年度末より教育保育の見直しを進めています。

①子どもの自律、主体性、尊厳を妨げている教育保育はないか?

②目的を見失った教育保育はないか?(手段が目的化していないか)

合わせてこうした改善と共に、職員一人一人の「ありよう」についても自己検証を促しています。人として「優しく素直で丁寧な人でありましょう」と。

拙園ではモンテッソーリ教育を教育保育の柱として、子どもたちの生活と学びを支える環境を整えることに注力しています。探求心のかたまりのような子どもたちは主体的に活動できる条件が整えば、日常のあらゆる場面で自ら多くを学ぶことができます。高い位置から子どもを見下ろし「教え込む」教育方法だけでは、生涯をよりよく生きる本質的で自発的な育ちが損なわれる気がします。何より多くの情報を伝えることに特化した役割であれば、進化を続けるAIに人間はいずれ劣る日が来るでしょう。そうではなく、子どもたちの探求心から芽生える様々な営みを支えることを通じ、教師は自分自身をも探求し、共に育っていくような営み。これができるセンスと問題意識を持っていることが、これからの教育者に必要な資質であると感じています。

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【自ら育つ】

芙蓉園では次のような教育理念を掲げています。

『整えられた環境でモンテッソーリ教育法を基本に、自由の中に秩序ある行動と「自分で学ぶ」能力を育み、生涯にわたる自己教育の基礎を作ります』。

ここで言う「整えられた環境」とは、玩具ではない本物の子どもが扱いやすいサイズの生活道具や、魅力的な教材教具を過不足無く準備し、危険性が生じない限りいつでも自由に使えるように準備しておくことを指しています。加えて園外には豊かな自然環境と十分に活動できる園庭があります。また人的環境に関しては、異年齢混合のクラス編成を導入しています。一般的な幼稚園・保育園では、年少組・年中組・年長組と横に分かれているところを、一つのクラスに年少組・年中組・年長組の子どもたちが一緒に生活をする部屋(縦割り編成)が3クラスあります。こうした生活環境で多種多様な友達に出会い、「見て学び、自分で実際にやって学び、教えて学び」ます。担任はそれを見守り、支える役割を持ちます。

園では一日の生活の中で、朝から午前中にかけて行う自由選択による手仕事全般を「お仕事」と呼んでいます。これはマリア・モンテッソーリが子どもたちの活動を単に「遊び」と見なすのではなく、敬意をもって「the work」と名付けたことに由来しています。今、幼児教育界では「遊び」の持つ深い教育的意義が再評価されていますが、そこで語られる遊びの価値を、この「お仕事」という表現は端的に表しているのではないかと思います。

さて、このお仕事では三つのポイントに重きを置いています。一つ目は、「選ぶこと」です。それぞれのクラスで自由選択の中、自分でやりたい活動を選び取ることで意思の力を身に付けることをねらいにしています。二つ目は「集中」です。自分で選び取った手仕事や活動に、子どもたちは黙々と取り組みます。そうすると自ずと集中した状態が立ち現れます。一日の生活の中で、たとえ数分であっても、こうして集中した状態を、自分自身で作り上げ、それを日々積み上げていくことで、集中力のある人に育って欲しいと願っています。そして三つ目は「やりきること」です。何をやってもよいという自由の中で、この三つ目を徹底せずに何もかも中途半端な状態では、自由の裏側にある責任感が育ちません。たとえその日に完結できなかったことであっても、必ず最後まで仕上げることを担任は見守り、援助していきます。こうして多数ある選択肢の中から自分で選び、それに集中して取り組み、最後まで仕上げるサイクルを日々繰り返すことで、成長の階段を自分の意思で登っていくことができます。つまり自分で自分を高める自己教育の力が育つことを目標にしています。この基礎さえ盤石になれば、これから先の人生も、きっと豊かに自分らしく生きていける人になると私たちは信じています。

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【違和感と開放】

コロナウイルスが全世界を様々なレベルで撹拌している今、現代を生きる子どもたちにとって本当に必要な教育について、私たち大人が真剣に考える時がきています。人生とは、生まれてから死を迎えるまで、絶え間なく自己を探求する道のりです。乳児には乳児の、幼児には幼児の、学童には学童の、大人には大人の学びがあり、その各段階は途切れることなく、シームレスに繋がっています。

コロナ以前から社会は既に様々な側面で大きく移り変わっています。その中にあって幼児教育界も前向きな変革を重ねています。保育指針や各教育保育要領が改正施行され、日々の生活環境を通じて生涯に渡る本質的な育ちを援助する理念と方法について、試行錯誤を続けています。また大きなテーマの一つとなっているのが「小学校教育との接続」です。これについては円滑な接続が長年叫ばれ各所で努力を重ねていますが、まだまだ多くの課題が報告されています。現場の声を聞いていると、園と学校間にある様々な認識のズレが阻害要因となっているようです。その一々については割愛しますが、一番は大人が子どもをどういった存在として捉えているかという「子ども観」の違いが大きいと感じています。そうした中で小学校の先生方とぜひ共通の認識として確認したいのが、“小学校からが「学び」の始まりではない”ということです。自信に満ちあふれ一人前の大人のような意識をもって卒園していった子どもたちが小学校へ入学した途端、未熟でか弱い子ども扱いをされ、「さあ今日からお勉強が始まりますよ」という一律に平均点を目指していくような雰囲気は、すでに探求を重ね自分を育ててきた子どもたちを大いに戸惑わせています。探求心に基づく「学び」の営みは、生まれた瞬間から、いえ受胎した瞬間から始まっています。そうした学び続ける生命の不思議に謙虚に寄り添い、さり気なく、時に力強く支えていくのが教育者のミッションであると心得ています。目の前の子どもたちがどう見えているかは、私がどういう姿勢で子どもたちを見ているかにかかっています。教育にマニュアルはありません。マニュアル通りに編んだセーターを子どもに着せるのではなく、一度ほぐしてその人に合わせたセーターを編むような営みが教育の本質ではないでしょうか。何より子ども自身がそのセーターを編むことだってできるのです。

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(幼保連携型 認定こども園 芙蓉園 副園長 飯島俊哲)

 


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